ファンタスティック映画主婦

雑食つまみ食い系映画感想ブログ

映画主婦的2020年上半期新作映画ベストテンと今年のいろいろ

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あっという間に今年も半分が終わり。早いものです。

この半年は、新型コロナ、緊急事態宣言、自粛、ステイホームと、色んなことが一気に押し寄せてきて、3ヶ月前のことも遠い昔のことように思えます(そして大して昔ではないのに忘れ去られた東京アラート…)。

みなさん、お元気ですか??

 

そんなわけで例年に比べてあまり映画を観られてないのですが、とりあえず例によって例のごとく、節目として上半期ベストなるものでも発表しようかと思います。

有名どころはほぼ観てないので「なんでこいつあれを入れないでこんなのランクインさせてんだ?」と思っても、笑って受け流していただけますと幸いです!

 

お暇ならお付き合いくださいませ~~

では早速、10位からどうぞっ!デデンッ!!

 

 

10位 再生と輪廻と生命の旅

スキンウォーカー(寄生体XXX)

寄生体XXX [DVD]

生きるために、他人の命と体を奪う謎の生き物。その悲しき末路を描いたファンタジーホラー。

グロテスクで美しく、かつ生命の神秘をも内包したラストがほんと素晴らしい!

ジャケが地雷映画っぽいけど、中身と全然違うから…(泣)。良い映画なので、気になった人は是非お手に取っていただきたいです…(お願い(。-人-。))。

 

わたしの感想はこちら。

 

 

9位 キプロス問題を知る国境間コメディ

スマグリング・ヘンドリックス

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日本ではあまりなじみのない国、キプロスを舞台にした異文化交流コメディ。

ヨーロッパの作品を紹介する映画祭「EUフィルムデーズ」の一作です。

 

キプロスは地中海に浮かぶ、かつてはトルコ系とギリシャ系の住民が混在して暮らしていた島。ところが第二次大戦後、各国の思惑やギリシャ併合を求める動きなどからキプロス紛争と呼ばれる内紛が勃発。やがてトルコ系住民は北側、ギリシャ系住民は南側に分断され、北側は「北キプロス・トルコ共和国」として独立を宣言します。

しかし、「北キプロス・トルコ共和国」はトルコ以外からは国として認められておらず、国際社会としては南側含む大部分をEU加盟国の「キプロス共和国」として承認しているような状態(北側は支配地域という扱い)。

 

お話は、そんな複雑な情勢のキプロスの南側で暮らす主人公の飼い犬「ジミ」(由来はもちろんジミ・ヘンドリックス)が、北側に迷い込んでしまったことからはじまります。主人公はかつて北側に住んでおり、北側の住民に「故郷を奪われた」と感じている。

しかし、「ただこの土地に生まれただけなのにそれが罪になるのか?トルコ以外は国と認めず、しかし政府は旅券も発行してくれない、どこにも行けない」と憤りを露にする北側の住民と出会い、異文化交流の一歩を踏み出す。

そんな彼らが「犬を密輸する(スマグリング)」ために一致団結(?)していくことになる…というのがおおまかなあらすじ。

境界を行ったり来たりしながら、「スマグリング」が決して一筋縄ではいかない点もこの国の内情を反映しているようで興味深いです。

 

冒頭とラストに映し出されるのは、主人公が暮らすアパートの一階の店名である「NO BORDER」。この直球のメッセージに、むしろグッと来る。

 

 

あと、EUフィルムデーズでは『ビッレ』ていうラトビアの映画も観たんですが、こちらもとても良い作品でしたね~

 

 

8位 上半期一番のキッズホラー

スケアリーストーリーズ 怖い本

スケアリーストーリーズ 怖い本(吹替版)

デル・トロプロデュース、アンドレ・ウーヴレダル監督のファンタジーホラー。原作はベストセラーの児童書。

ほんとこれ、大好きだなー。にじみ出るデルみと、現代ともリンクした物語が良いし、何より子どもたちがかわいい。

 

わたしの感想はこちら。

 

 

7位 人生をベットして

アンカット・ダイヤモンド

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借金を抱える宝石商の一発逆転劇とその転落を描いたサフディ兄弟のNetflix映画。アダム・サンドラーの迫真の怪演も素晴らしく、因果応報か理不尽か、あるいはそれこそこれが運命か?とでも言った、無情なラストシーンにまんまと心を揺さぶられてしまいました。

文句無しの大傑作!

 

わたしの感想はこちら

【ネタバレ】アダム・サンドラーの最高演技!?『アンカット・ダイヤモンド』(映画board)

 

 

6位 BLMのその先へ

ザ・ファイブ・ブラッズ

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スパイク・リー監督のNetflix映画。ベトナム戦争を題材に取り、「BLACK LIVES MATTER」のみならず視野を広げて人種問題の複雑さを描いていきます。

変わらずに黒人を描き続けてきたリー監督の「JOINT」も、ここにきてより深化した感がありますね。

エンドロール後の一瞬に、リー監督の未来と希望を垣間見た。

 

 

 

5位 その爺、最強につき

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(字幕版)

戦争と政府に翻弄され、人並みの幸せを得ることもなくひっそりと老いていく一人の老人。しかし彼にはまだ、やるべきことが残されていた…そう、それは、ビッグフット退治である!!

めちゃくちゃ真面目にタイトル通り「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」を描いてます。おじいちゃん映画が好きな人は、要チェックですよ!

 

わたしの感想はこちら

 

 

4位 その物語は永遠に続く

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(字幕版)

もうボロッボロ泣きましたね…。

この映画が観れただけでもう、これまで生きてきて良かったなと思ったくらい(大げさ)。ギリアムファンはもちろん、そうでない人にも是非観て欲しい。

夢を追う人、夢破れた人を応援する熱い一作。

わたしは、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ!!

 

わたしの感想はこちら

 

 

3位 新時代の青春映画

ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから

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主人公はガリ勉な冴えないアジア系の女の子。ひょんなことからお金と引き換えに体育会系男子のラブレター代筆を引き受けるんだけれど、その相手が自分の思い人でもあったから超複雑。

しかも思いの丈を綴るうちに、彼女と心を通わせていくのだけれど…彼女は手紙の主は体育会系男子だと思っていて…その体育会系男子も主人公に対して友情以上の感情を抱きはじめ…。なんだよ!切な!甘酸っぱ!というお話(にっこり)。

 

あらすじの通り、物語じたいは「シラノ・ド・ベルジュラック」の類型。でも、これまでなかった配役で作られるだけでこんなに面白く「今風」になるんだなぁ。これからはこういう映画がもっと作られるようになるのかと思うとまさに、「面白いのはこれから」。

青春映画らしい、爽やかでじんわりとしみるラストもいい。愛していきたい一作。

 

 

2位 最優秀ぼんくら映画賞

サイバー・ゴースト・セキュリティ

サイバー・ゴースト・セキュリティ(字幕版)

「未体験ゾーンの映画たち」でめちゃくちゃ楽しみにしていた一作。観る前からもう絶対に面白いやつだろうと確信していたんだけど、まごうことなき傑作だったのでびっくりですよ。

スマホゲームを使い人々の魂を奪おうと暗躍する悪魔たちと、ネクロマンサーの戦いを描いたオーストラリア映画。監督は『ゾンビマックス!』のキア・ローチ=ターナー。

 

「最近の悪魔はネットにいるんやで~」っていう設定からもう好きすぎるし、悪魔を退治するガジェットとか、召喚装置とか、ラスボスのニチアサ感とか、これでもかこれでもか!と出るわ出るわぼんくらのフルコンボ。

こんなん愛せないはずなかろうて!!下手したら好き度で言ったらナンバー1かも。ほんと最高。みんなも観れ!!

 

 

1位 そして、母になる。

ブック・オブ・ヘンリー

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隣家の幼なじみの少女が義父から虐待を受けていることに気づいた天才少年ヘンリーの孤独な闘い。母親はヘンリーの意思を引き継ぎ、彼の計画を遂行しようとするが…。

監督は『彼女はパートタイムトラベラー』『ジュラシック・ワールド』のコリン・トレボロウ。

 

いやー、もうなんだろうな、ボロッボロ泣いた(その2)。とにかく理屈抜きで好き。

森の小屋、子供部屋のおもちゃや小道具、ヘンリーのノート、イラスト(『天才スピヴェット』もあんな感じの絵を描いてたな)…どれも子どもの頃の夢が詰まったようで大好きだったし、やさぐれ気味ママなナオミ・ワッツとジェイコブ・トレンブレイくんとジェイデン・マーテルくんという愛らしすぎる兄弟というキャストも最高でした。

 

あと、これちょっとネタバレになってしまうんですが、この映画、終盤のクライマックスで「デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)」が発動するんですよ。見た目はピタゴラスイッチなんですけど(笑)。

これは確かにぱっと見、ご都合主義的ではあるんですが、でも、個人的にはそういう、人智を越えた何かの力が事態を好転させることって実際あると思うんですよね。

 

それとやっぱり、作品の根底にあるメッセージにもうね、ぐうの音も出ない。

「子どもにそんなことさせるなよ。大人はもっとしっかりしろ!」

いつまでも甘えてんじゃねぇぞ。

これは親だけでなく、すべての大人に言えること。わたしたちが考えるべきことは、自分の都合でも当面の安定でもない。彼らの未来を明るくすることなんだ。

 

本作については語りたいことがどっさりあるので、そのうち別個にブログにしたいと思います(予定は未定)。

 

 

『ジョジョ・ラビット』もコンセプト的には近い映画だと思っております。どちらも大好きです。

 

 

次点

ナンシー

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こちらも「未体験ゾーン」の一作。息をするように嘘をつく女の切なく悲しい生きざまを描いた人間ドラマ。登場人物はほぼ3人なんだけど、彼らの揺れ動く心情を表現した役者陣の好演が光りました。

サンダンスで脚本賞獲っただけあって、お話もほんと素晴らしかったですね。

 

わたしの感想はこちら

【ネタバレ】『ナンシー』嘘つき女の悲しき生き様(映画board)

 

未体験ゾーンは年々良い映画がどんどん増えてる気がします(単純にこの手のジャンルが好きってのもあるけど)。『フリークス能力者たち』『フォックストロット・シックス』とかもかなり好きだったなぁ。

あとは羊ゾンビ映画の『ブラック・シープ』もね!

ブラックシープ [Blu-ray]

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  • 発売日: 2020/06/05
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偏愛枠

ブレスラウの凶禍

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Netflix映画はベスト10の方にすでに3つもいれてるんですけど、こちらもほんと面白かった!

 

上半期は映画館にも行けないし、レンタル屋さんにも行けないし…という時に、ネトフリさんのラインナップにほんと助けられましたね~。

コロナ禍で映画鑑賞の仕方も、転換期を迎えた感がありますよね。個人的には映画館至上主義には疑問を抱いている派なので、それはそれで良いことなんじゃないかなと思ってます。

 

 

7500

7500 (字幕版)

JGL枠。内容はともかく( )ファンなら大満足間違いなし。

 

今期はアマプラオリジナルさんもかなり健闘してて、ほかにも『ブロー・ザ・マン・ダウン』とか、マッケナ・グレイスちゃん主演の『トゥループ・ゼロ』とかもすごく良かったです。

 

 

アントラム 史上最も呪われた映画

アントラム 史上最も呪われた映画(字幕版)

「観たら死ぬ」と言われるいわく付きの作品がついに解禁!!

観てしまったので、わたしはおそらくそのうち死にます。みなさんお元気で……。

 

出来不出来はともかくとして、「ホラー」に興味のある人は、観て損のない映画だと思いますよ。いや、ほんと面白い、、、っていうか、好き(笑)。

 

 

というわけで、以上です!

下半期はもうちょっと映画館にも行けるだろうし(状況がまた変わるかもだけど)、ブログももう少し更新していけたらいいなぁと思ってます。

うーん、どーでしょー?(いきなりの長嶋茂雄)

 

まぁ、ぼちぼち頑張りますっ(o^-')b !

ではではまた~