ファンタスティック映画主婦

雑食つまみ食い系映画感想ブログ

映画主婦的2023年新作映画ベストテンとご報告

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今年は上半期のベスト記事書くのを忘れてて、とりあえずツイッタに載せた上半期ベストを先に上げておきます。

 

ちなみに過去の年間ベストはこちら。

 

2023年の新作映画(配信・レンタル含む)は207本鑑賞しました。見逃してる映画の方が多いので何の参考にもならないと思いますけど!

それを踏まえて早速、誰が読んでも得しない、最弱小ブロガーの2023年映画ベストテン、やっちゃうよ~!


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(今年観た主な映画)

 

  • 【選定基準】
  • 2023年に日本で一般公開(ビデオスルー・動画配信含む)された映画を対象としています。
  • 邦画洋画アニメ実写ジャンル等は不問です。
  • ブログ記事における★評価は絶対評価、ランキングは相対評価です。★3の映画が★4の映画より上にランクしていることもあります。要はわたしの★なんて気にしてくれるなよ、ってことです。

 

というわけで、よろしかったったら見てってチョーダイっ!!

 

 

10位 その執念に、完敗です 

メカバース 少年とロボット

【映画パンフレット】メカバース 少年とロボット 監督 リッチ・ホー

シンガポールの映像クリエイター、リッチ・ホーが監督、脚本、出演、だけでなく、資金調達からVFXまで全7役をこなし11年の歳月をかけ執念で作り上げたロボットSF!

火星との戦いで父親を失った少年が、ロボットパイロットとして成長する姿を描く。

 

毎年10位は「偏愛枠」のような扱いになってるんですけど、これもね、全然そんな出来は良くない映画なんですよ(おい)。だけど作り手の思いがみちみちに詰まった作品になってて、なんか勢いに飲まれちゃったまさに偏愛の一作。

そりゃ大作に比べたらCGも粗いかもしれないし、お話も軍国主義的に見えちゃうところもあって危ういんだけど(ロボ映画の宿命)、あっけらかんとしたコミカルさと、何よりロボットへの愛に溢れててなんかぐっと来ちゃったんですよね。

 

公開規模も小さくて、あっという間に公開終了してしまったので誰にも知られずに終わった感あったんだけど(わたしも滑り込みでギリギリ観れた)、今年一番「映画館で観れてよかった!」と思えた映画でした。(家で観たら良さが半減しそう……)

 

 

9位 年の瀬に現れた思わぬダークホース!

ありがとう、ごめんね

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臨月を迎えた妊婦が夫から別れを切り出される。呆気に取られたのもつかの間、夫はその翌日、心臓発作で帰らぬ人に……。夫の両親ともわかり合えず、一人息子を抱えよるべない彼女を支えてくれたのは、実の両親の離婚により疎遠になっていた姉だった。

 

今月26日にひっそりとNetflixで配信が始まったスウェーデンのヒューマンコメディ。

去年の『三姉妹』といい、今年はオークワフィナとサンドラ・オーが共演した『クイズレディー』といい、わたしは基本姉妹ものに弱い傾向があるんですよね。だからこれもねー、めちゃめちゃ良かった。

人嫌いで頑なな妹と、突飛に見えてその実おおらかで人を拒めない姉。離れていた長い年月を埋めるように、衝突しながら仲を深めていく姉妹を見ていて「家族」ってほんと不思議だなぁ、と思いましたね。

 

クスッと笑えてホロリと泣ける「ちょうど良い」映画でした。映画納め、映画始めにぴったりな作品だと思いますよ。

 

 

8位 吹きすさぶ風もやがて優し

枯れ葉

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大好きなアキ・カウリスマキ監督の最新作。

酒に溺れた男と、職を失った女。孤独な2人は惹かれ合うもののなかなかどうしてすれ違う。女は野良犬を引き取り、男は酒をやめようとする。2人は再び会うことができるのか……。

 

映画そのものとしては多分、過去作の方が全然いいとは思うんだけど。でも、パンフレットで監督が「愛を、もう一度勝たせてやろう。主役のふたりはとにかくいい人たちだ。」と言っていて、引退を宣言したアキ・カウリスマキ監督が前言撤回してまで描こうとしたのはきっと、そういうことなんだろうなと思って、ちょっと泣けた。

 

 

7位 永遠にわかり合えなくても

世界は僕らに気づかない

世界は僕らに気づかない

フィリピンパブで働くフィリピン人の母を持つゲイの高校生。反抗期+価値観の違いから母親とも衝突しがち、自身の生い立ちが引け目となりパートナーとの仲も今一歩踏み込めない。ある日父の手がかりを見つけ、実の父親探しを始めるが……

 

上半期のベストにも入れた作品なんですけど、最近「ヒューマンライツムービーフェスティバルinぐんま」というイベントでオンライン視聴できる機会がありまして。再鑑賞して、あらためてほんといい映画だなぁ、と思いました。

マイノリティ性が重なったことで周縁化されてしまう=タイトルの通り「気づかない」人の話なのだけれど、だからこそ「気づき」のある映画だと思います。

 

家族の難しさ、有り難さ。わかり合えなさ、それでもという歩み寄り。

家族を持つということそのものが正解でもゴールでもないということは重々理解した上で、それでも「幸せの形」として見せることはあってもいいよね、とわたしは思っています。

 

主演の堀家一希さんはじめ配役も素晴らしくて、何事も(喧嘩も)全力でパワフルな母親を演じたガウさんが最高にはまり役。あと、母親の再婚相手の森下さん役の森下さん(役名とお名前がおんなじだ!)が癒し過ぎた(笑)。

 

監督はトランスジェンダー男性であることを公表している飯塚花笑監督。怒りの積み重ね、すれ違いの積み重ね、その果ての緊張がある瞬間にふっとほどけていく演出が巧みで、演者と観客を信頼している人の撮り方だなぁと感じました。今後も注目していきたい監督さんの一人です。

 

 

6位 未来のために、今語ろう

ぼくたちの哲学教室

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北アイルランド、ベルファストの小学校。暗い過去を持つこの町で校長はじめ教員たちは子どもたちに寄り添い語り合い、「他者との対話」の重要性を伝えていく。

 

去年の『カモンカモン』のように「子どもとどう向き合うか」というテーマでもあって、つらい歴史を大人たちが知っているからこそ、それを繰り返せんと奮闘している姿に胸を打たれました。

日本の小学校でも哲学授業やればいいのになぁ。保護者の大人たちもきっと学ぶことが多いと思うよ。

 

 

5位 新作スマホの操作音、諸行無常の響きあり

ブラックベリー

ブラックベリー

一世を風靡した携帯端末「ブラックベリー」。その栄光と転落を描くドキュメンタリータッチの実録ドラマ。

 

とにかくキャラクターが最高で、コメディとして秀逸!開始5分で爆笑ものでした。手持ちカメラを用いた独特のカメラワークもまるで「その場」に立ち会っているかのような臨場感。

であるがゆえに、親友でもあり互いのよき理解者だった2人の共同経営者が、利益と効率化を求められて離れ離れになっていく様子があまりに切なくて……つらい。

今年の最優秀「切なエンディング賞」です(涙)。

 

オバマさんもお気に入り映画に入れてたみたい。さすがやな(おれが)。

 

 

4位 わたしの南極はどこ?

バーナデット ママは行方不明

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かつて女性建築家として名声を得たもののトラブルから挫折し一線を退いたバーナデット。寄宿学校へ進学する娘の提案で南極へと家族旅行に行くことに。だが極度のストレスによりバーナデットは奇妙な行動を繰り返していく。やがてのっぴきならない状況に追い込まれた彼女は、自宅のトイレの窓から逃げ出してしまう……。

 

「ママは行方不明」なんてサブタイ&グラサンケイト・ブランシェットなポスターで、トラブルに巻き込まれてママが大変!みたいなドタバタコメディかなぁと勝手に思ってたら(観る前にあんまり調べないもので……)、深刻なメンタルクライシスの話だった。本人も「大丈夫」だと思ってるタイプの。

 

見ていてほんと居たたまれなくて……ものすごく共感してしまった。唯一の理解者が家族なわけだけれど、そこに寄りかかりすぎてもうまくいかなくて。そのキリキリとした部分と後半の和解の部分に持っていかれました。

 

わたしの南極もどこかにあるのかなぁ……。あるといいなぁ。

 

 

3位 年齢なんて関係ない 

ナイアド その決意は海を越える

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フロリダ海峡横断を64歳にして成し遂げた、ダイアナ・ナイアドの挑戦を描く。主演はアネット・ベニング、ナイアドをサポートし続けた親友のボニ-・ストールをジョディ・フォスターが演じた。監督は『フリーソロ』の夫婦コンビ。

 

めっちゃ良かったーー!

何をするにも遅すぎることはない。めちゃくちゃ勇気をもらえる映画でした。見終わったあといつもより長めにランニングしちゃったもんね(←すぐ影響される)。

わたしも今年4○歳になるんでね、諦めずにやっていきたいものです。今年は4位の『バーナデット』『ロストキング 500年越しの運命』『波紋』と、年齢的に励まされる映画にたくさん出会えた気がします。まだまだ頑張らなくちゃね。

 

 

2位 宇宙人を探して

宇宙探索編集部

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宇宙への憧れと夢を抱く変人奇人常識人が、西への旅を経て見つけたものとは?

 

わたしの感想はこちら。

 

 

1位 「自分の人生は、自分で決める」 

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

映画館で5回観て、グッズ集めたり、アートブック買ったりと、今年一番ハマった映画なので納得の1位です。サントラもめっちゃ聞いたから脳内再生もお手のものよ(笑)。

 

前作を上回る映像表現の豊かさと音楽の融合性はもちろん、「ヒーローに必要なものは何か」に踏み込んでいくテーマも興味深く、ほんとうに大好きな作品です。3作目でどんな答えを見せてくれるのか。期待が高すぎるので不安もありますが、この製作陣ならやってくれるでしょうと思っています。続編めっちゃ楽しみ!!

 

それから、いろんな人がすでに語っているので今さら言うこともないと思うんだけど、本作はこれまでのヒーロー映画の中でも特にクィアリーディングしやすい作品でもあったと思うんですよね。何より、10代の若者と家族の関係という繊細な部分を描いているという点でもわたしの琴線に触れました。あと「コミュニティ」からあぶれる(あぶれざるを得ない)というナラティブも見事にぶっ刺さりましたね。

トランスフラッグが大々的映し出されるシーンがフォーカスされたりもしましたが、個人的には「誰も取りこぼさない」という戦いが作品の随所に見えて希望を感じられる映画だったと思います。

 

というわけでベストテンは以上です!

 

今年は最寄りのGEO屋さんのレンタルコーナーが縮小されたり、そもそもあんまりレンタル店にも行けなかったりもして、当たりなビデオスルーに出会えなかったのが残念でしたね。来年はもうちょっと頑張ります……。

 

 

10作に入れたい、ていうか入ってますよくらいお気に入り20作

ウーマントーキング 上半期2位。ほんと良い映画だった……。


ボトムス 最底で最強?な私たち くっっそ笑った!ふざけすぎて最高!


見えざる手のある風景 配信スルーなのほんとがほんともったいない!刺さる人には絶対刺さる、注目されるべき一作ですよ。ブラピのプランBも製作に名を連ねてます。



ロスト・キング 500年越しの運命 サリー・ホーキンス大好き。


ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい ほんと良い映画……その2。大好き。


クイズレディー このコンビで面白くないわけないじゃんていうね!!姉妹映画好きな人は絶対観た方がいいよ。


ファーストカウ ほんと良い映画……その3。


ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック! これとアクロスザ~、D&Dが好きな人はみんな友だち(^^)/\(^^)今年はほかにもトランスフォーマービースト覚醒、スーパーマリオと、子どもと一緒に楽しめるエンタメがたくさんありましたね。


いつかの君にもわかること 多分今年一番泣いた映画。

 


ワース 命の値段 ほんと良い映画……その4。


ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り いやぁほんと、心の底から楽しかった。ゲームのことはほとんど知らないんだけど、実はマニアも唸るくらい考え抜かれていたみたい。「ジャスティス・スミスのジャスティスとは?ジャンル」の新たな傑作です(なんやそれ)。


シアターキャンプ クィアなギャグが楽しい過ぎた。ラストのミュージカルで泣かされた~!

 

赤と白とロイヤルブルー 今まででありそうでなかった組み合わせ。主役のお2人もとっても素敵でした。年末年始に原作読む予定です!


あしたの少女 社会構造への怒りをしっかりと、真正面から描いた作品。韓国映画のそういうところがほんとうに好きです。

 

ニモーナ ニモーナかわいいかっこいい!!テーマもしっかり。わたしの好きなタイプの「怪獣映画」でもありました。

 

老ナルキソス 今年のベスト乱交シーン賞とベスト裸踊り賞です(ニッチすぎる笑)。『世界は僕らに気づかない』とはまた別のベクトルで同性愛者と「家族」について描いた作品です。

 

波紋 めっちゃ面白かった。ベストらっきょう映画です。

 

ダークハーヴェスト ナイス配信賞。さらっと観られるのにテーマ性もしっかりあるモンスターホラー。

 

死霊のはらわたライジング ベストタイトルイン賞!ちょうかっこよ。これでもかってくらいの血みどろを浴びれます。

 

怪物の木こり いや、面白かったよ……面白かったよね!?(キョロキョロ)

 

 

未公開映画ベストテン

未公開映画は53本鑑賞。今年はちょっと調子にのって(?)ホラー/SF以外の作品にも手を伸ばしてみました。

 

1位 Huesera:The Bone Woman

待望の妊娠に喜ぶのもつかの間、母親に襲いかかる暗い影……その正体は?

ただのマタニティーホラーにあらず!

もちろん怖いところは怖いんだけど、個人的にはこのテーマでこの落としどころにしたことがほんと素晴らしいと思ってて、作り手の覚悟が見えた点で高評価。映像表現はもちろん、音響が不穏すぎるので映画館で観たらバキボキしちゃいそう。(骨の音がすごく嫌なのー!)

 

2位 Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe

今年観た映画の中で一番好きな作品は?って聞かれたら多分これ。メキシコ系少年2人の青春と友情、セクシュアリティと自身のルーツをめぐる物語。

実は8月に原作の翻訳が出てて、それを先に読んでから観たんだけど、一つ一つのシーンが繊細に再現されていて脚色としても良くできてたんじゃないかと思います。

オープニングとラストシーンがキラッキラできゅーんと来ちゃった!日本でも公開されるといいな。『君の見つめる先に』みたいな爽やかな青春映画ですよ。

 

3位 When Evil Lurks

『テリファイド』のデミアン・ラグナ監督による悪魔憑きオカルトホラー。ここまで何もいいことが起こらない映画もなかなかないよ、ってくらいの絶望が味わえました……。

日本でも来年公開予定だそうです。震えて待て!(何か違う)

 

4位 Birth/Rebirth

マッドサイエンティストが娘を亡くした母親と手を組み、禁断の実験に足を踏み入れる。それは歪んだ母性の暴走か、女同士の負の連帯か……。

今年はやたらと「フランケンシュタイン」モチーフの映画が多かった気がして、死んだ兄を蘇らせようとする『The Angry Black Girl and Her Monster』とか、サンタを蘇らせるクリスマスホラコメ『Santastein』とかもありましたね。これも死んだ娘を生き返らせるためにいろんなもの(もちろん人も)を犠牲にしようとする女たちの話です。

「あんたたちどーすんのよこれ……」って終始スリリングさが途切れないのがよかったし、ラストのキレのよさには鳥肌立ちましたね。手術シーンも生々しくて、めちゃくちゃ痛そうでした。秀作と思います。

 

5位 How to Blow Up a Pipeline

理不尽に苛まれ怒りを募らせる若者たちは、すべての元凶である石油パイプラインを爆破させる計画を実行する。気候変動への過激な対抗手段を扇動する、挑発的な"環境活動"スリラー。

めっちゃ面白かった。

どう観るか、何を観るかで感想が変わりそうなタイプの映画ではあるんだけど、わたしは乾いたクライムスリラーとして観た。青春映画としての側面もあると思ってて、彼らをそこまで駆り立てる焦燥感が実際に現実にも「ある」んだよね。

彼らを嘲笑って揶揄するのは簡単。でもそれは大人の振る舞いではないとわたしは思う。

 

6位 It Lives Inside

インド系アメリカ人の少女が消えた親友を追って悪魔的な存在と対峙することになる。

よくある青春ホラーでも、移民ルーツの要素が加わることでまたひと味違った味わいに。自身のルーツと折り合いをつけること、でもそれで終わるわけではないんだよね、という。そのさじ加減が絶妙でした。

最後にちゃんと悪魔的存在(ピシャーチャ(पिशाच)という名前で、ヒンズー教や仏教の神話にも登場する食人鬼)が姿を現してクリーチャーホラーみが出るところも好き!

 

7位 LANDLOCKED

取り壊される予定の実家で過去を撮ることができるビデオカメラを発見。早速家族の記録を撮影することにするが、謎の影がちらついて……。

これはホラー?ファンタジー?

実際に監督自身の過去のホームビデオが使われていたり、家族も出演しているなど文字通り「アットホーム」な自主制作映画。粗削りなところはあるんだけど、なんだろう、家族の記録をしっかり形で残したいという作り手の思いを感じました。

こういうミニマムな映画は来年も推していきたい所存。

 

8位 Little Bone Lodge

嵐の夜、介護が必要な父親、母親、その娘が暮らすスコットランドの人里離れた農家に二人組の男がやって来る。一方は大ケガを負っており、助けを求められ母親は男に応急処置をしてあげるが、男たちにはある秘密が……から始まる一筋縄では行かないホームインベンション系スリラー。

二転三転、全然先が読めなくてほんと面白かった!いやーなムードの終わり方含めてこれ絶対みんな好きでしょ。

 

9位 Sommoning Sylvia

結婚を控えた親友のためバチュラーパーティーを開こうといわく付きの呪われた邸宅にやってきたゲイ仲間4人組。早速霊を呼び出しちゃお!と降霊術を行っていると、婚約者の弟(ノンケの軍人、お酒飲むと豹変する)がやって来る。ついでに息子を惨殺したという邸宅のかつての主「シルビア」の霊も現れちゃった?

 

「ゲイのためのホラーコメディ」との評価もある通り、4人組がきゃーきゃーやってるのを観てるだけでも超楽しいんだよね。でもストレートの人が入ることでちょっとピリッとした緊張感が漂うとか、視点やギャグはしっかりしてるので安心して観られる。

いわくの真相と現在が交錯する演出もすごく巧くて、ほぼほぼ一軒家の中でしか展開しない低予算映画ではあるんだけど不思議と間延びも飽きもなく、見終わったあとにしっかり充足感がありました。

1時間ちょいのランタイムもホラコメとして程よいと思います。ラストはファビュラス!

 

10位 The Royal Hotel

旅費が底をつき砂漠の真ん中にある辺鄙なバーで住み込みアルバイトをすることになった女性バックパッカー2人組。でもバーに来る客はセクハラじみた行いに終始する迷惑客ばかり。次第にその振る舞いはエスカレートしていき……。

 

『アシスタント』のキティ・グリーン監督とジュリア・ガーナーが再タッグを組んだスリラー。接客経験ある人にはきっつい描写が満載でぐったりよ……。こういう場所ってどこにでもあるんだろうなぁ、と思ってさらにぐったり。

 

 

未公開映画だとほかには、5歳の女の子(ちょうかわいい)が主人公の、アナログ特撮で魅せる臨死体験ファンタジー『Moon Garden』、予告編からひたすら怖かった「永遠の」ステイホーム映画『Skinamarink』、70年代風へのこだわりが強すぎて脳がバグるフォーク系ホラー『Enys men』、パキスタン系イギリス人の姉妹が上流階級相手に大暴れ?アクションコメディ『Polite Society』、社会の周縁にいる者たちへの優しさに溢れた味わい深いミニマムSF『Unidentified Objects』、などなどいろいろなタイプの作品に出会えました。

 

 

2023年の振り返り

というわけでざっとこんな感じ。

ドラマだと、大好きな「ハートストッパー」のシーズン2が来て大はしゃぎしました(ほとんど稼働してないブログのくせして前後編分書いたというね)。

 

ほかには「ザ・ボーイズ」のスピンオフ「ジェンV」も楽しみましたし、地上波ドラマだとトリンドル怜奈と蓮佛美沙子の「今夜すきやきだよ」もちょう良かった。

あと、全くノーマークだった「サムバディ・サムウェア」というHBOのドラマがものすごくよくて(U-NEXTで配信中)、こういうじんわり系に癒される時が来たんだなと思ったり。

 

それから……、今年はちょっと夏頃に体調を崩してしまいまして、そこからなかなか調子が戻らず下半期は映画の鑑賞本数もガタンと落ちてしまったんですよね。まだ本調子ではないので、しばらくこんな感じで低空飛行を続けるかなぁ、と思っています。

そんなわけで、今後のブログはちょっとどうなるかわかりません。今年よりもさらに更新頻度は落ちる気がします……。ただ映画鑑賞じたいは続けたいとは思っているので、また年間ベストは書けたらいいな。

 

皆さんも心身ともにどうぞ健康で。来年も素敵な映画に出会えますように!