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雑食つまみ食い系映画感想ブログ

Netflixドラマ「ハートストッパー」お気に入りシーン&楽曲リストアップ

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Heartstopper

Heartstopper

  • Adiescar Chase
  • サウンドトラック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

先日のエントリでも書きましたが、すっかりハマってしまったドラマ「ハートストッパー」。

吹替・字幕で複数周してるし、1日最低でも1話以上は絶対に再生してるし、夜中にふと目覚めて気付くと見始めちゃってる始末。寝ても覚めても「ハートストッパー」脳……。ほかの映画やドラマが観られないという普段の生活に支障が出るレベルなのですが、まったく、後悔はしてないよっっ!!

わたしの性格的に一度ドはまりすると気がすむまで抜けられないので、しばらくはこんな感じだろうと思います笑。

 

Spotifyに公式のプレイリストがアップされていて、何度も聞きすぎて音楽だけでも脳内再生できるくらいまでなってしまった……。

挿入歌がとにかく良くて、歌詞もそのシーンにバッチリ合っててシンクロ率が半端ない。わたしは最近の洋楽にはとんと疎いので、使用されている曲のミュージシャンの方々をほとんど知らないのですが、サントラを聞いているだけでもドラマの世界観に浸れるので延々と流しております。

 

というわけで(急)、「ハートストッパー」のお気に入りの楽曲と、それが使われてるシーンをエピソード順(7除く)に解説していくよ!自己満記事だから、別に、誰も読まなくていいよ!!笑

 

 

 

エピソード1 チャーリーからの「X」が送られてくる…「Don't Delete the Kisses」

縦割りクラスで隣の席になり意気投合したチャーリーとニック。チャーリーがラグビー部に入り、2人の距離はますます近づく。けれど、チャーリーを悩ませる元カレ、ベンの存在が……。

部活終わり、ベンから無理やりキスをされていたところをニックに助けてもらったチャーリー。「ありがとう」という気持ちとニックが好きだという気持ちが溢れ、悩みながら彼のインスタにメッセージを送ります。「thank you X」キスマークを受け取ったニックは嬉しそうに微笑むのでした……。

2人の恋を予感させる、第1話の掴みとしては完璧な幕切れ!その時に流れるのがこの曲。

ウルフ・アリス「Visions of a Life」収録

 

伸びやかなボーカルの爽やかな楽曲が、瑞々しい恋の訪れを思わせます。また、メッセージの「X」が画面に映るとき「I see the sign for lifetime」という歌詞が重なるんですね。Xマークは2人の関係が変わるサイン……なんて。ロマンチック!

そもそも楽曲のタイトルが「キスを消さないで」だからね。チャーリーのニックへの(逆もか?)お願いのようにも思えます。サビの「What if it’s not meant for me? Love」「Me and you were meant to be In love」も2人の今後を予感させます。

 

演奏するウルフ・アリスはUKロックシーンを牽引する若手4人組バンド。最新アルバムのジャケがチャーリーがメッセージ打ってたバス停みたいに見えちゃうのは、気のせい?

Blue Weekend [CD]

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  • アーティスト:Wolf Alice
  • Virgin Music Label & Artist Services
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Ep1はほかに、トリから「理想の男子は?」と聞かれたチャーリーがバスの中からニックを見つめて「背が高い人」と呟く→ニックが校庭を走るチャーリーを見つめる、のシーンで流れる「Lovesick」も好き。お互いラブシックし合ってるでないの、あーたら!!(/▽\)♪

PEACE「In Love」収録

 

 

エピソード2 雪で戯れるニック&チャーリー…「Dance With Me」

全編通して一番と言ってもいいくらい大好きなのが、2人(と犬のネリー)が雪で遊ぶシーン!そこで流れるのが、キュートで甘い歌声と優しいメロディーが心地よいこの曲。

ビーバドゥービー「Patched Up」収録

「And I know it’s hard to tell, But I think I really like you」の歌詞が2人の心の声みたいで、もうきゅんとくる!

 

ビーバドゥービーの楽曲は、Ep5のボーリング場シーン(「If you Want to」…誕生日パーティーに「もしよかったら」来てと誘ったチャーリーの心情かも)、Ep7ニックがハリーと殴り合いの喧嘩をした後のシーン(「Tired」…「さよならを言うときなのかも」、という歌詞が切なすぎる泣)でも使用されています。

 

ビーバドゥービーはフィリピン生まれのイギリス人シンガーソングライター。22歳。若い!

 

Dance with Me

 

 

これは恋なの?ニックが自分について探りはじめる…「Why Am I Like This?」

Ep2からもう一曲。

チャーリーの家へ遊びにいき、これまで女の子に感じていたような感情をチャーリーに感じていると気付いたニック。僕はどうしちゃったんだろう?と思い悩み、パソコンでゲイについて調べるのだが……。

オーラ・ガートランド「Why Am I Like This?」収録

 

何度も繰り返される「Why Am I Like This?僕はなぜこうなんだろう?」という歌詞はセクシュアリティに思い悩むニックそのもの。このニックの葛藤は本作の重要なテーマとなっていきます。

 

オーラ・ガートランドはアイルランド・ダブリン出身の若手シンガーソングライター。YouTubeで13歳の頃から楽曲を発表していたというのが今時のミュージシャンらしいですね。ちなみに彼女はバイセクシュアルであることを公表しています。

 

Woman On The Internet

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Ep2はほかに、転校先した女子校で友だち作りに悩むトランスジェンダーのエルをとらえたシーンで流れるガール・イン・レッドの「girls」(アルバム「Beginnings」収録)も良いですね。ガール・イン・レッドはレズビアンであることを公表しているノルウェー出身のミュージシャンで、その影響力からLGBTQのアイコン的な存在として認知されています。

「ずっと隠してる」「何か言われるのが怖い」との歌詞で女の子への恋心を歌ったこの曲は、親へカミングアウトの際に流したというファンの逸話もある彼女の代表曲。

 

 

エピソード3 光輝くタラとダーシーのダンス。それを見たニックは…「Clearest Blue」

金持ちハリーの誕生日パーティーで、昔好きだったタラからレズビアンだと知らされたニック。ダンスフロアで恋人のダーシーとタラが笑いながら踊る姿を見て、心を打たれます。その姿はセクシュアリティに悩みを抱えていた彼に一筋の光をもたらし、チャーリーへの思いを一層強くするのでした……。

チャーチズ「Every Open Eye」収録

おそらく本作のハイライトとも言えるのが、このシーン。このドラマ(というか原作も)の大きな特徴と言えるのが、「若いLGBTQのためのリプレゼンテーション」。ニックに勇気を与えるこのシーンは、ドラマのテーマそのものを体現してるのではないかしら。大好きなシーンです。

曲名が字面だけ見るとすでに青春!(は?)って感じがするんだけど、歌詞はいろいろと解釈の余地がありそう。「Will you meet me more than halfway up?」は「会う」以上のことを示唆しているのも?

高揚感のあるダンサブルなナンバーが恋を盛り上げる!きゃっ!

 

チャーチズはスコットランド、グラスゴー出身の3人組。

Every Open Eye

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Ep3はほかに、ニックがネットでLGBTQについて調べるシーンで流れる「My Own Person」も好き。

Smoothboi Ezra「My Own Person」収録

 

Ep2の最後に「Why Am I Like This?」だったニックが「My Own Person(自分自身)」を見つけようとする……。楽曲選びにもストーリーがあるドラマですね。

 

 

エピソード4 思いが通じあったチャーリーとニック。強い雨の向こうには晴れ間が…「What's It Gonna Be? 」

パーティーで思いがけずキスをした2人。翌日ニックはチャーリーに自身がセクシュアリティで悩んでいることを伝え、彼らの新しい関係が始まります。

恋心が膨らむEp2→Ep3と来て、このEp4の流れ!雨!びしょ濡れ!エモーショナル過ぎる!って毎回悶えるんだけど。

特に雨の中、傘の下で2人がキスを交わすところは最高に好きなシーン。もうっ、おばちゃんには眩しすぎるぜ!プリズムのようなレンズフレアが映り込み、虹のように見える演出もにくいのよね。そんなキラキラしたシーンで流れるのがこちら。

シュラ「Nothing's Real」収録

 

サビの「So what's it gonna be?」は2人だけじゃなくて、観てるこちら側の気持ちでもあるよね。2人はこれからどうなるの!?きゃー!

 

あと、ニックが家に来たときチャーリーがママから「いつまでもパジャマでいないでよ」って言われた時に、「えっそれパジャマなの?(かわいい!」って感じで思わずニヤけちゃうニック、愛に溢れてて最高に好き。

 

シュラは、レズビアンであることを公表している、マンチェスター出身のシンガーソングライター。ロシア人女優の母と英国人のドキュメンタリー映像監督の父を持つそう。

 

FOREVHER

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  • アーティスト:SHURA
  • SECRETLY CANADIAN
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エピソード5 互いへの思いを強くするチャーリーとニック。エルはタオへの気持ちを自覚する…「Paper Mache World」

Ep5は「friend」というサブタイトルの通り、チャーリーが誕生日会でボーリング場で友だちと遊ぶシーンがメイン。そこでチャーリーとニックはお互いに「好き」を確認しあう。一方のエルはタオに友だち以上の気持ちを抱くものの今の関係を崩したくない…その思いに揺れる。いろんな「好き」が交錯するシーンで流れるこの曲。

マチルダ・マン「Because I Wanted You to Know」収録

「どんな世界でもあなたを見つける」という歌詞にぐっと来ますなぁ。

 

 

エピソード6 ニックがタラとダーシーにカミングアウト。2人のアツアツぶりが加速する!「Knock Me Off My Feet」

チャーリーとの関係を隠していることに複雑な思いを抱くニックは、次第に「カミングアウト」について本気で考えるように。タラと再会しチャーリーとのことを話したニック。それを知ったチャーリーは嬉しさ爆発!2人のラブラブなシーンで流れるかわいらしいポップなナンバー。

SOAK「Grim Town」収録

 

流れるシーンは一瞬ですが、なんだか学生らしい宿題デートも朗らかで、2人とも幸せそうでとても好きなシーンです。

それから、「ダブルデート」に誘われて、ニックが帰った後に全身で喜びを表現するチャーリーがかわいすぎて好きすぎる!

 

 

しかし、当然アツアツの後には悲しい話が待ってるんだわ……Ep7ではチャーリーとニックに大きな試練が訪れます。

 

 

エピソード8 クィアネスを祝福する最高のエンディング!「Moment In The Sun」「I Belong in Your Arms」

自分のせいでニックやタオの人生をめちゃくちゃにしてしまったと思い悩むチャーリー。けれどニックの全てをかけた愛の告白によって2人の絆はさらに深まります。そしてラスト、試練を乗り越えたチャーリーとニックは初めてのデートへ!天気は曇りから晴れへ。空には2人を祝福するように虹がかかり、ビーチ沿いの遊園地で若者らしいひとときを過ごす2人。そんなアツアツなデートシーンで流れるのがこの曲。

Sunflower Bean「Moment In The Sun」収録

 

「“Moment In The Sun”は人生において何が重要なのか、一緒に過ごすことを決めた人についての曲です」と語っているように、「All that other noise is just a waste of time」「I don’t need money I don’t need to be cool」何もいらない、2人で過ごす日々こそが至上、と歌い上げる歌詞が、ニックとチャーリーの楽しいデートシーンにぴったりです。

 

そして、母親へのカミングアウトを経て、再度海岸で抱き合う2人をとらえるラストシーンで流れる最後の曲がこちら。

チェアリフト「Something」収録

 

まさに「I Belong in Your Arms」状態なチャーリー、そしてニックの姿に観てるこちらまで穏やかな気持ちになるエンディングです。

「Cause the world goes on without us」「It doesn′t matter what we do」という歌詞は、ニュージーランド議会で同性婚を認める法律を採決した際のモーリス・ウィリアムソン議員の演説を思い出しました。

「同性婚を認めても、関係ない人にはただ今まで通りの人生が続くだけ」。賞賛を集めたニュージーランド議員のスピーチ | HuffPost

僕らが何をしようとも、世界は回る。だから自分たちらしく生きよう。

 

性的マイノリティを公表しているミュージシャンが多数参加した楽曲と、若いLGBTQへの温かくかつ熱いメッセージが込められた、クィアネスに溢れた本作。シーズン2と3の製作も決定しており、おそらく2020年代を代表するドラマシリーズとなることでしょう!

 

追記:ちなみに「I Belong in Your Arms」は、日本語の歌詞で歌われてるジャパニーズバージョンがあります!

ヴォーカルのキャロライン・ポラチェクは子供の頃、東京に住んでいたことがあるとのこと。カラオケ風のPVが面白いですね。

原作者のアリス・オズマンさんも日本の漫画に影響を受けたそうだし、何となく繋がりを感じたりして。