というわけでゴジラ映画ランキング、前回の続き。
前回を読んだ方はもしかしたら「昭和ゴジラやけに順位低くね?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
なぜならっそれはっ!!
タイトルにあるように、わたしがVSシリーズが好きだからです。すいませんっ!15位以降は怒涛のVSラッシュが続きます…すいません…
さて、母と息子のゴジラ映画ランキング、栄光の第1位に輝くのはどのゴジラか!?
では早速、15位からどうぞっ(*´∀`)つ
- 15位 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS(2003年) 手塚昌明監督
- 14位 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年) 本多猪四郎監督
- 13位 モスラ対ゴジラ(1964年) 本多猪四郎監督
- 12位 ゴジラvsモスラ(1992年) 大河原孝夫監督
- 11位 ゴジラvsキングギドラ(1991年) 大森一樹監督
- 10位 ゴジラ対メカゴジラ(1974年) 福田純監督
- 9位 ゴジラ FINAL WARS(2004年) 北村龍平監督
- 8位 ゴジラvsビオランテ(1989年) 大森一樹監督
- 7位 ゴジラvsデストロイア(1995年) 大河原孝夫監督
- 6位 ゴジラ×メカゴジラ(2002年) 手塚昌明監督
- 5位 ゴジラの逆襲(1955年) 小田基義監督
- 4位 キングコング対ゴジラ(1962年) 本多猪四郎監督
- 3位 ゴジラvsメカゴジラ(1993年) 大河原孝夫監督
- 2位 ゴジラ(1954年) 本多猪四郎監督
- 1位 シン・ゴジラ(2016年) 樋口真嗣監督(庵野秀明総監督)
- おまけ
(以下の感想にはネタバレが含まれている場合もあるのでご注意を~)
15位 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS(2003年) 手塚昌明監督
主人公が戦闘員ではなく、整備士ってところがいいよね。ミレニアムゴジラシリーズでは唯一前作と関連性のある作品になっています。機龍(メカゴジラ)は前回のゴジラとの戦いで損傷し、ドリルハンドが装備されてる。わたしはこっちの改良型の方が見た目は好きです。
てか、モスラが出てくると一気にファンシーさが増すよね。小美人役の長澤まさみがかわいい。双子の幼虫モスラがゴジラを倒す展開など、「モスラ対ゴジラ」オマージュもアツい。
最後の「SAYONARA YOSHITO」でいつもうるうるしちゃう~。あと、B級映画(笑)ぽいエンドロール後にもゾクゾクっ!
母17位、息子18位
14位 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年) 本多猪四郎監督
宿敵ギドラの初登場作品であり、ゴジラが初めて善玉として描かれた第5作目。ミームとしても有名な「ラドンもそうだそうだと言っています」は本作の、モスラがラドン&ゴジラに対してギドラを一緒に倒そう、と説得する際のワンシーンです。
その怪獣三者会談や小美人のテレビ出演などにかなりの違和感はあるものの、個人的には結構好き。幼虫モスラのキモカワさはやっぱりずるいよねー。あと、トランペットが鳴り響くテーマ曲もいい(シンゴジのエンドロールでも使われてたね)。
息子「キングギドラ登場シーンが超かっこいい!幼虫モスラがやっぱりいちばん強いよねー」うん、異論なし。
母11位、息子23位
13位 モスラ対ゴジラ(1964年) 本多猪四郎監督
開発による環境破壊への警鐘と強欲な人間たちにおとずれる因果応報。これはめちゃくちゃ面白いです。ゴジラの暴れっぷりも爽快で、モスラは相変わらず健気でかわいい。個人的には助けを求める人間側への小美人(ザピーナッツ)の超塩対応(ユニゾンな「お断りします!」)がツボ。
本作のゴジラは確かに悪役なんだけれども、どこか死神的な不気味さもうかがわせます。
母8位、息子22位
12位 ゴジラvsモスラ(1992年) 大河原孝夫監督
モスラ作品が連続してランクインしてますが、偶然です笑 VSのモスラは「モスラ」つーか「モフラ」だよなー。毛布みたいでかわいい。
息子氏「バトラいいよね、バトラ!」(*´∇`*)
わたしが映画館で観た初めてのゴジラ作品だったんだけど、子どもながらに「モスラは繭にならないと成虫になれないのに、キラキラピカーン!で成虫になれるバトラずるくない?」とは思ったよね。…てか見た目完全にバリバリのヤンキーなのに中身はいいやつキャラなんて、すべてにおいてずるいよな!もぉーうっ!大好きだ!
ランドマークタワーやみなとみらいが破壊されるバトルシーンも迫力満点。家族の物語な人間パートもぐっとくる。小林聡美が若いけど今と全然変わらないのにもびっくり。
母13位、息子17位
11位 ゴジラvsキングギドラ(1991年) 大森一樹監督
平成ゴジラ3作目。ゴジラ映画における初のタイムトラベルネタ。確かにいろいろとチープだし、矛盾や突っ込みどころもあるんだけど、「ゴジラを怪獣化させないよう過去を変える」という切り口は今までになく斬新。「ゴジラは核実験によって怪獣化したゴジラザウルスという恐竜である」という新設定も面白い。
これ観て息子は「三畳紀の恐竜でゴジラサウルスって名前の恐竜はいるけど、それは怪獣のゴジラから名前がつけられたんだよ」と得意気にトリビアを披露。知らんがな(笑)。
ターミネーターオマージュ(?)や唐突に登場するスピルバーグ父など、ハリウッド映画の影響を随所に感じられるのも楽しい。未来人とのラブストーリー、と思わせといて実は…なオチにもほっこり。
あと、本作の「人類の敵でも味方でもある(敵でも味方でもない)」というゴジラ観()がほんと好き。
母10位、息子11位
10位 ゴジラ対メカゴジラ(1974年) 福田純監督
見所はもちろんメカゴジラなんだけど(キングシーサーもね!)、個人的には序盤のゴジラ対ゴジラ(中身はメカゴジラ)だと思っている。ゴジラがゴジラと戦うなんて、これと、ゲームでぐらいしか見られないでしょ。
息子氏「ゴジラが血だらけになるところと、メカゴジラの首取るところがいい」お、お前やっぱバイオレンスだな…
メカゴジラのテーマもノリノリでかっこいい!
母12位、息子9位
9位 ゴジラ FINAL WARS(2004年) 北村龍平監督
はいはい、わかってます。「これがベストテン入りは絶対ない」って皆さん思ってるんでしょ?てかね、
わたしがいちばんびっくりしてるよ!!
いや、結構観てはいたけどさぁ、まさか息子が5位にするとは思わなかった。
「怪獣がいっぱい出でてきて超面白い!!」だそーです。
北村龍平氏の作家性が別の方向に大爆発した展開(ケイン・コスギと松岡昌宏のバイクシーンとか)は、たびたび「ん?わたしは今何の映画を観てるんだ?」と思うんだけど、失敗作!駄作!と切り捨てることもできない何とも言えない味わいがあります。ほんと、オープニングロールが無駄にかっこよすぎるんだよなぁ。
ちなみに、アニゴジのビルサルドの見た目は本作のゴードン大佐をモチーフにしたんだと勝手に思ってる…え、似てない?
あとさ、素朴な疑問なんだけど…ミニラって、かわいいの?
母14位、息子5位
8位 ゴジラvsビオランテ(1989年) 大森一樹監督
わたしがゴジラ怪獣の中ではいちばん好きなのがこのビオランテ。最初子どもの頃に観たときは、触手を使って人を追いかけるシーンが本当に怖くてトラウマだったんだけど、気づけば芦ノ湖に浮かぶバラの花状態(花獣形態)の禍々しい美しさにすっかり魅了されてしまいました。生瀬範義さんのポスターも素晴らしい。
「薬は注射より、飲むに限るよゴジラさん」「勝った方が、人類の敵になるだけです」などの名言も多く、ゴジラ映画屈指の名作だと思います。何より「ゴジラの細胞を各国が狙う」というのがリアル。この路線でシンゴジも続編が作れるんじゃないか…と今日も一人で妄想してる。
母5位、息子13位
7位 ゴジラvsデストロイア(1995年) 大河原孝夫監督
映画館で観たときは泣きましたね。今観ても泣けますね…。ゴジラの死は贖罪のように悲しく、神の慈悲のように美しい(唐突なポエム)。なので最後の3分は完全に蛇足です。わたしの中で東京は今も死の街です。
序盤の香港シーンの合成さがひどすぎる(2階建てバスがゴジラのいる方向に走っていくとかあり得んだろ)んだけど、それをパシリムがリベンジしてくれたんだと今は好意的に受け止めてる。
息子氏「バーニングゴジラはすごく熱くて強そう。熱線がまじですごい!」名実ともに小並感!!
母7位、息子8位
6位 ゴジラ×メカゴジラ(2002年) 手塚昌明監督
初代のような遠隔操作型のメカゴジラ。機龍が空から降りてきてゴジラにスライディングタックルするシーンはかなり好き。「ゴジラの骨から作られた」という設定にも燃える。
ただ、良いこと言ってる風だけど全然意味がわかんないセリフ(釈由美子と宅麻伸娘の会話とか全然噛み合ってない)とか、「機龍~!力を!わたしに力を!!」はクサすぎて毎回鳥肌(苦笑)。しかし、機龍がかっこいいからそれだけで良いのだ!!
息子氏「メカゴジラはゴジラばってんメカゴジラの機龍が一番好き」いきなり九州男児出てきたかと思ったわ。
母9位、息子4位
5位 ゴジラの逆襲(1955年) 小田基義監督
アンギラス初登場の2作目。いやー、このゴジラとアンギラスのバトルは本当に良いよね。その後のプロレス形式とは全く違う、首に致命傷を負わせようとする「獣対獣」のまさに死闘!最初観たときは度肝を抜かれましたね。
息子は「ジュラシックワールドのティラノとインドミナスの戦いみたい」と大興奮。一緒に観ながら、ゴジラがアンギラスの首を食いちぎるんじゃないかとひやひやしました。白黒なのにこの迫力。
なんかこれ以降ゴジラのパシリみたいな扱いになってるけど、実はアンギラス、強いんだよ。
母4位、息子6位
4位 キングコング対ゴジラ(1962年) 本多猪四郎監督
コメディなキングコングパートとシリアスなゴジラパートが組合わさり、まるで2本の映画を観たかのような満足感。タコ部長大好き。顔に色塗って島民を演じるのは、今じゃポリコレ的にNGなんだろうなぁ。
これ息子は本当に大好きで、シンゴジの前後は暇さえあれば観てた。シンゴジ観た後「2回目にシンゴジラに出てきた時の音楽がキングコングと一緒だった」と言ってきた時は、一瞬育て方を考えましたよね…
2020年のゴジキンではどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみです。
母6位、息子3位
3位 ゴジラvsメカゴジラ(1993年) 大河原孝夫監督
命あるものと命なきものの戦い。名作です。(キリッ)
わたしは本作のゴジラが本当に好きで(もちろんスーパーメカゴジラも大好きなんだけど!)、同種族であるベビーへの愛着や脈打つ第二の脳を見て、ゴジラは「怪獣である前に一匹の生き物である」という考えに至りました。悪者でもヒーローでもなく、人類に翻弄される悲しき生き物なんですよねぇ…。子どもの頃観たときは三枝未希がゴジラに留目を刺すのを躊躇するシーンで泣いてしまいました。「お願い、ゴジラを殺さないでぇ( ノД`)…」
本作のメカゴジラは確かに人類の味方なんだけど、決して「正義の味方」ではないんですよね。倒れたゴジラを執拗に攻撃する様は完全にヴィラン。でも、またそこがすげぇかっこいいんだけど!!
あとラドン…まじでいいやつ…
そういや当時の時勢としてはサイキック的なものに抵抗なかったところもあるんだけど(Xファイルやら宜保愛子やら)、今観るとVSシリーズの三枝未希の存在はかなり異質かなぁと思いますね。
オープニングで流れるテーマ曲も最高!!シンゴジでこの曲を最後に持ってきた庵野監督はまじでわかってるなって思った。
母1位、息子7位
2位 ゴジラ(1954年) 本多猪四郎監督
記念すべき第一作。名作です。(キリッ)
息子がこれを2位にしたのはかなり意外だった。白黒だよ?ゴジラしか出てこないんだよ?
「初代ゴジラの顔が好き。強くて怖くてかっこいい」お前、わかってるじゃねーか!!
戦争の戦禍、核の脅威、進歩し過ぎる科学技術への警鐘…とそのメッセージ性はもちろんなのですが、本作の一番の魅力はやはり、ゴジラが「怖くてかっこいい」ところなんですよ。白黒でも伝わるそのソリッドな恐怖と畏怖。やはりこれだけ長く愛されるシリーズなのは、1作目が素晴らしいからなんだと思います。
「いよいよ最後、さようなら、みなさん!さようなら!!」
母2位、息子2位
1位 シン・ゴジラ(2016年) 樋口真嗣監督(庵野秀明総監督)
堂々の第1位はなんとっ!シンゴジラでした!!(おぉ~パチパチパチ)
いろいろと異論はありますでしょうが、息子が初めて映画館で観たゴジラ作品で、今のところ2回観に行った唯一の映画でもあるので、彼にとってメモリアルな一作なんですよ。息子とゴジラ映画を映画館で観ることができたわたしにとっても思い出深い作品なのです。なのでまぁ許してやってください。
ちなみに、わたしの感想はこちら。
今回このランキングを作りながら二人でシンゴジラについていろいろ話したんだけど、わたしが「シンゴジラ観るとあんたが生まれる前にあった大きな地震を思い出す」と、ふと3.11のことを話したんですよ。
電車が止まって歩いて家に帰ったこと、地震の後に大きな津波がやってきたこと、テレビでそれを見てとても怖かったこと、原発というものがあって、それが壊れてしまったこと、そこの周りに住んでいた人たちが避難しなくてはならなかったこと、放射能のこと、防護服のこと、不安でたまらなかったこと。
訥々と話すわたしの言葉に時折質問を投げ掛けながら一通り聞いた後に、
「そうか、じゃあシンゴジラはその地震のことを忘れないようにするための映画なんだね!」
と彼は言ったのでした。
わたしは「あぁそうだねぇ、そうなのかもしれないねぇ…」と言いながらなんか泣けてきてしまいました。
その描き方や本作のゴジラそのものに否定的な意見もあるかもしれませんが、おそらく60年後にゴジラ映画として本作が語られるときは震災や原発とセットで語られるんだと思います。54年版が終戦や核実験とセットで語られているように。
また忘れた頃に続編でもなんでもいいから、息子と一緒に日本のゴジラが観られるといいな。
母3位、息子1位
というわけで、以上です!
長々とお付き合いいただいた方、ありがとうございます。
ゴジラ映画は人によって思い入れもさまざまですからね。「昭和ゴジラこそ至高!」「ミレニアム以降はゴジラとは認めん!」という過激派な方もいらっしゃるでしょう。でも、心にいつもゴジラがいるのは皆同じ。
それぞれのゴジラを胸に、これからも楽しいゴジラライフを送っていきましょう!!
まずは親子で『キングオブモンスターズ』を楽しんできたいと思います\(^o^)/
というわけで今回も、もひとつおまけにゴジラ作品をご紹介。
おまけ
怪獣王ゴジラ
54年の第一作を再編集した海外版。芹沢博士に会いに日本にやって来た新聞記者がゴジラと遭遇するという筋立てで、内容はほとんど一緒。ただ個人的には恵美子と尾形と芹沢博士の関係をただの「三角関係」としてるのがなぁ…。
芹沢博士は戦争で隻眼となり、その負い目から恵美子との婚約を解消したのであって、おそらく恵美子も彼のその思いを汲んで離れただけで、本当に愛していたのは尾形じゃなくて芹沢博士の方だったとわたしは思うの。(実際デストロイアで再登場した恵美子は独身のままだった)
オリジナルには恋愛模様にも戦争の悲劇が織り込まれてるんだけど、本作ではそこはガン無視なんだよなぁ…(# ̄З ̄)グチグチ。
54年版ゴジラを観れば観る必要ないけど、ゴジラがお好きな方、「デルトロやスピルバーグはこれを観たんだなぁ」という感慨に浸りたい方に、おすすめです!
では最後に、シンゴジを観た直後の息子(当時幼稚園年少)が描いた禍々しいシンゴジラを置いときますね。
この頃の自由画はほぼこんな感じで、わたしが幼稚園の先生だったらちょっと心配になってたと思う…。こんな4歳児を受け入れてくれた先生方、ありがとうございました。(何の話や!笑)