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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作好きな順ランキング

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みなさんいかがお過ごしですか。元気にステイホームされてましたか。

そろそろ「こいつブログ辞めたな?」と思われてそうなので重い腰を上げてやっとこさ、ブログ再開です。

 

最近、わたしのまわりで(というかツイッタのタイムライン上で)にわかにドゥニドゥニことドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の話題が急上昇していておりましてね。フォロイーさんがドゥニ映画ベストを出したりしていて、せっかくなのでわたくしも底辺のドゥニファンとして参加しておこうと思った次第。

よろしければお付き合いくださいませ…ってブログ超久々だから書き方忘れてるな(´・ω・`; )

拙文、何卒ご容赦を。

 

というわけで!ドゥニドゥニベスト、さっそく1位からどうぞ~!

ドドンッ!!

 

 

 

1位 やっぱこれだね~!

メッセージ (2016)

メッセージ (字幕版)

いやー、なんのひねりもない1位で申し訳ない。でも好きなんだからしようがない。

2016年のベスト1にしたくらい、大好きな映画です。

「黒いバカウケ」なんて言われた宇宙船のフォルムも好きだし、ヘプタポッドたちもかわいすぎる。

これまでの印象がガラッと変わるあの一言には頭をガーンとやられましたね…。ドゥニドゥニあるある、セリフで衝撃与えがち。

 

原作とはちょっと内容が異なるらしいのですが、ヒューマニズムに溢れたパーソナルな着地がほんと素晴らしいよね。

わたしの感想はこちら。

 

 

渦 (2000)

渦~官能の悪夢~ [DVD]

長編監督2作目の作品。

こちらは最近になってやっと観たのですが、まぁ~こりゃなんというか、アクの強いクセのある映画でございました。

 

まず冒頭、オペラ調の歌声でただならぬ歌が流れはじめ(後ほど判明する歌詞の内容は「敵の肉を切り裂け、頭蓋骨で酒を飲もう」というノルウェーの民謡らしい…ナニソレ)、いきなりグロテスクなぐちょぐちょの魚が「美しい物語を聞かせよう…おれはもうすぐ死ぬ」とか言って血みどろのおっさんに頭をぶったぎられます(マジです)。

そんなこんなで物語がはじまると主人公の女はお股を広げた状態で人工妊娠中絶の真っ最中…。胎児がパック詰めされ、焼却炉に焼かれていく様子を「グッモーニングスタ~シャイーン」なんて陽気すぎるBGMに乗せて見せていくもんだから…最高すぎます。

 

かなり人を選ぶ作品ではありますが、

わたしには、めちゃくちゃどストライク~!!

なんていうのかな、性癖に突き刺さるレベルで大好きな感じでした。

 

『複製された男』とか『メッセージ』でも薄々感じてはいたんだけど、多分ドゥニさんて結構モンスター愛ある人だよね…?

親しみを込めて、今日からドゥニやんと呼ばせていただきます(笑)。

 

というわけで、『渦』が同率で1位でございます!

 

 

3位 傑作です。

ボーダーライン (2015)

ボーダーライン スペシャル・プライス [DVD]

国と国、善と悪、法と不正、正義と不義、生と死。そして、男と女。その「ボーダーライン」(良い邦題だよね)を途中までは不明瞭に見せながら、「いや、めちゃくちゃ線引きあるよね」と言ってくる。ヤラレました…。

 

ちょっとネタバレかもだけど、最近のフィクションだったら、最後、あそこで女主人公に引き金を引かせたがると思うんですよ、弾は当たらないとしても(当初は主人公を男性にする案もあったらしい)。

でも、一線を認めさせて終わる。

あちら側にはどうやっても絶対に行けない。その悔しさ、やるせなさを噛み締めさせる…。

確かに非情なんだけど、でも、わたしとしては「そこにとどまることも強さと勇気が必要だ」って言っているような気がしたんだよね。ケイト(エミリー・ブラント)はきっとこれからも変わらずに筋を通して生きていくんだと思う。

 

ぶら下がった死体だの凄惨な銃撃戦だの過激な演出をなんの臆面もなく出してくるのもほんと最高だし、スピーディーな構成も見事。

美意識のはっきりした撮影も素晴らしい。

あとはなんと言っても、ヨハン・ヨハンソンの劇伴。ノーランとハンス・ジマーみたいな名コンビになって欲しかったね…。

本当傑作だと思います。

 

 

4位 彼と彼女の間には

静かなる叫び (2009)

静かなる叫び(字幕版)

カナダで実際に起きた銃撃事件をモチーフにした作品。モノクロが本当に美しいんだ。

非情な暴力を描きながら、女性賛歌に溢れた一作。ドゥニやんの描く女の人が、わたしはとても好き。

 

 

5位 ルーツ探し映画の金字塔

灼熱の魂 (2010)

灼熱の魂 Blu-ray

この作品でドゥニの名を知った人も多いんじゃないですかね?わたしもご多分に漏れずその一人です。

 

最初は時系列が入り乱れたりドゥニ節とも言える唐突なカット割に面食らった(あと、お母さんと娘が微妙に似ててちょっと混乱)んだけど、ずーーん、と胃の腑にくる重たい物語に最終的にはノックアウト。

サラエボ事件やルワンダ虐殺などを彷彿とさせるショッキングなストーリーにどうしても引っ張られてしまうところはあるんだけど、それだけではないんだよね。

並行していた時間が重なりあい、希望へと収斂していく。救いと祈りの物語なんだと思います。

 

まぁただ個人的にはやっぱり、もし自分がこの母親の立場だったらどうしただろう?と考えちゃうよね…。いやいやいや、無理無理やな…。

多分本作以上のルーツ探しものはもう出てこないんじゃないかな、と思うくらいの衝撃。

 

 

6位 複雑?難解?そうでもない。

複製された男

複製された男 (字幕版)

自分と同じ顔をした別の誰か。好奇心と憧れがやがて男を追い詰める。支配しているつもりで支配されている、絡めとるつもりが絡まっている…。

 

これもほんと好きだなー。

複雑、難解、とよく言われてるみたいなんだけど、わたしはあまり深く考えない人間なので、すぐにすんなり受け入れてしまった…(苦笑)。

よりよい操り人形を求める、蜘蛛の実験。

ジェイク・ギレンホールの一人二役もいいね。

 

 

7位 すでに確立されてるデビュー作

Un 32 août sur Terre(August 32nd on Earth) (1998)

Un 32 août sur terre

大規模な交通事故に遭ったものの、奇跡的にほとんど無傷で助かった女。そこに何らかの啓示を読み取った女は、親友(男・恋人あり)に、自分との子作りに協力してくれないか、と声をかける。実は女に片想いしている親友は、その奇妙な提案を受け入れ、恋人に内緒で女とソルトレイクに旅に出るのだが…

 

という、なんだかエキセントリックなメロドラマみたいな長編処女作。ゴダールとジーン・セバーグが好きなことは伝わってくる。

これは日本版が出ていないのでまだちゃんと観れてるわけじゃないんだけど(関連動画をいくつか繋ぎあわせてだいたい理解したレベルですが…そもそもフランス語わかんないし)、でもロケーションとか90年代後半らしい洒落たカット割りと演出、雰囲気がすごく好みだったから、この位置(いいの!!)。

 

『静かなる叫び』にも通じる、ドゥニやんの死生観、女性観が如実に表れてる作品だなと思います。こちらのテーマをブラッシュアップして出来たのが『渦』なのかもしれないなー。

野外放尿中に丸焦げ死体を発見するというとんでもシーンをぶっ込んでくるところに、もう完成されてる感あった。

 

もしちゃんと観れたら、もっと順位上がる気がする…。とりあえずフランス語版、注文します(日本版も出して欲しい)。

 

Un 32 août sur terre

Un 32 août sur terre

  • メディア: DVD
 

 

 

8位 趣味全開のショートフィルム

華麗なる晩餐(Next Floor) (2008)

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富めば富むほど堕落していく。より愚かによりグロテスクに。

12分ほどの短編ながらインパクトと皮肉の込められた一編。ドゥニやんに世界はこうやって見えているのかと思うと震える。

「次の階へ!」

 

わたしはU-NEXTさんで観たけど、YouTubeでも観られるらしいですよ。

 

 

9位 ラブい。

ブレードランナー2049 (2017)

ブレードランナー 2049 (字幕版)

もうずっと、映像観てるだけでうっとり。

ある意味で前作に答えを与えてしまう続編だから難しかっただろうなとは思うけど、役者の魅力と美術館みたいな世界観でこれはこれですごく良い続編だったんじゃないかなぁと思う。

そういえばこれも、ルーツ探しの映画だね。

ラブりんラブ派。

 

 

10位 時間と記憶と文化のはなし

REW-FFWD (1994)

カナダ国立映画制作庁と協力して製作した30分ほどの短編。デビュー作。

 

無名の写真家がジャマイカを訪れるが、スラム街の「トレンチタウン」で車が故障し足止めを食らう。異文化の只中で戦々恐々とするものの、現地の人たちとの交流を通してその理解を深めていく…

ジャマイカ文化に触れるというドキュメンタリー風の作品ではあるんだけど、その外側が虚構で覆われている、という面白い構成。

「ブラックボックス」と呼ばれる記憶装置の中身を、タイトルの通り「巻き戻し」「早送り」しながら一人の人間の体験と異文化交流を並列に描き出す。

記憶や時間への深い関心と、「意識の流れ」とでもいうような編集と演出に、すでにドゥニ節が見てとれる。

あと、唐突に顔を出すグロテスク趣味(笑)。

 

ジャマイカ人のインタビューシーンで、現在にも通じる黒人と白人の対立について語られる見解が興味深いです。

 

カナダ国立映画制作庁の公式アカウントから視聴可能です。

 

 

11位 人を呪わば穴二つ。一つ?

プリズナーズ (2013)

プリズナーズ(字幕版)

多分これ好きな人多いよね…。もちろん面白いんだけど、順位付けしたらこんな位置になっちゃった(てへペろ)。

てかねー、若干キャスティングミスじゃない?どう考えてもウルヴァリンなら無敵だから自力で出てこられちゃうでしょ(いろいろと残念な文章と唐突なネタバレ)

張り巡らされた謎、思わぬ糸口、意外な(?)真相…観る者を引きつけれる手腕はさすが。

ちな、わたしはあの「音」は幻聴だと思ってんだけども、みんな違うんだね…面白いな。

 

 

12位 市井の人たちのオムニバス

Cosmos(Technétium, Le) (1996)

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カナダの若手監督らによるオムニバス(らしい?)。

ドゥニはそのうちの一章「Technétium, Le」を担当。風変わりな脚本家の男が約束の場所へタクシーで向かうが、たどり着いたのはテクノが流れるおかしな理髪店で…

それぞれのエピソードが重なったり時々交差しながら進む手法は今のドゥニ節に通じるものがあるのかも。

 

タイトルの「Cosmos」はエピソードの主人公たちを繋ぐタクシー運転手の名前。最後にはタクシーを悪党に奪われ崖から落とされる、というドリフみたいなオチが待ってました(笑)。

 

 

というわけで、以上!こんな感じです。

ドゥニやんの映画は観れば観るほどハマるんですよね。

宗教や神話のモチーフが散りばめられてて、ついついそっち方面で考察したくなるんだけれど、そういう観点で「ふーん、そういう映画ね」とわかった気にはなりたくない(それはどの映画でもそうなんだけど)。

観念的なところだけじゃなくて、映像の美しさだったり、音楽だったり、ストーリーだったりで、感覚的なところもしっかり大事にしてる監督だと思うんですよね。

その辺りが、映画玄人の人たちから、わたしみたいなにわかまで、幅広い人たちに支持される理由なのかもしれません。

 

今年はリメイク版『DUNE』の公開も予定されているし、楽しみだな!!o(*゚∀゚*)o