あらすじ
女優を目指し、渡米した妹が突如消息をたち、その行方を追うケンジ(ハヤテ)。「キャピタルメサイア」というスナッフフィルムをネット配信しているカルト集団に妹が拉致されたことを知ったケンジは、得意の殺人空手を武器に凶悪な敵に立ち向かう…。
楽しい(笑)
わたしが去年観たDVDの中でめっちゃツボだった、『リザとキツネと恋する死者たち』のデビッド・サクライさんが今作に出ているとのことだったので!ちょっとワクワクしながら観てみましたよ〜。
相当、面白かったです!!(funnyの意味で)
つーか、空手ツエエェ!!!
素手で敵を殺す武術系アクションがお好きな方はきっと楽しいと思います。
監督のインタビュー『KARATE KILL/カラテ・キル』光武蔵人監督インタビュー - 映画宝庫V3を読みましたら、本作の空手は中国から渡ってきたカンフーがちょっと沖縄風になったものらしく、「手(ティー)」と呼ばれる沖縄空手なのだそうです。目潰し、耳ちぎり、金的もアリの「禁じ手のない一撃必殺の殺人空手」(なにこの厨二が飛びつきそうなフレーズ)とのこと。型とかが独特で、そう簡単には真似できなそう。かっこよかったです。
ちなみに、主人公を演じたハヤテさんは「パルクールコーディネーター」でもあるらしく、逃走の仕方がいちいちアクロバティックだったのも素敵でした…。
そんなハヤテさんの空手もすごくて見応えがあって楽しかったのですが、わたしが一番好きだったのは、こちらのバーコードハゲのキャバクラ店長の方。
(なんと、演じた鎌田規昭さんは書道家でもあり、本作のタイトルロゴも担当しているとのこと。多才!)
実はかなりの木刀使いで主人公とタイマン張るも敗北。「こんな空手見たことねーよ…」と主人公を認めながらも隠してた拳銃で殺そうとするクズっぷりを発揮(そして瞬殺される)。かと思ったら終盤に霊体として現れて主人公に的確なアドバイスをくれたりしてね…。
他にも、ケンジを助ける義手のショットガン使いケイコ。ベレー帽姿もかわいいし、片腕で装弾するのも萌えるし、100点の義手の使い方を見せてくれるたのも最高でした。
(演じた亜沙美さんは同じく光武蔵人監督の『女体銃』にも出演。『片腕マシンガール』なんかの井口昇監督にも出てましたね。体を張るセクシー女優さんという印象。)
…で、肝心のデビッド・サクライさんはというと、敵の「剣豪」役で、出番は多くはなかったのですが、めちゃくちゃ格好よかった!!
「キラセテモラウ」「オミゴト…」と完全にカタカナ日本語なところも胸キュンでした。
この、剣豪とケンジのバトルは本作最大の見どころでしょう(戦っているのが走行中のトレーラーの中っていうのもいいね!)。
嫌いじゃない!(むしろ好き)
まぁね、いろいろと気になるところはあるんですよ。「キャピタルメサイア、小物っぽい」とか、「赤パン、結局お前は何者だったんだ…」とか、「妹、露出し過ぎだろ(演じている紗倉まなさん、男性には有名な女優さんですよね~)」とか。
でもそういう諸々を吹き飛ばすような情熱を、わたしは感じましたね。嫌いじゃない!!
映画に整合性やリアリティを求める方には絶対にオススメしませんが、ポスタービジュアルに「おや!?」と反応なさった方は是非お手にとっていただきたいと思います(が、合わなかったとしても責任はとりませんけど!)。
デビッド・サクライさんがとっても素敵な『リザとキツネと恋する死者たち』のわたしの感想はこちら。
光武蔵人監督作。頭のおかしな(ほめ言葉)妊婦が出てきます。
作品情報
- 監督 光武蔵人
- 脚本 光武蔵人
- 音楽 ディーン・ハラダ
- 製作年 2016年
- 製作国・地域 日本
- 出演 ハヤテ、紗倉まな、亜紗美、デヴィッド・サクライ、鎌田規昭