あらすじ
登校途中で少女の遺体を発見したホアン、イエ、リンの3人の少年たち。少女は自殺したとされたが、その理由を知る者は誰もいなかった。たまたま居合わせただけで何の接点もなかったホアンたちだったが、少女の死に興味を抱いたことで、行動を共にするようになる。ある時、ホアンが見つけた少女のメモから同級生にいじめられていたことを知った3人は、いじめっ子へ制裁を下そうと計画を立てる…。
瑞々しく切ない青春映画
台湾映画です。なかなかに痛々しい話でした…。彼らが各々取る行動がどれも理解できるので、余計つらかった。悲しみを背負った彼らはどう生きるのか?その答えは観客に委ねらる。
最初はスクールカウンセラーがあまりに不遜で「仕事しろや」と思ったけど、実際あれくらいの年頃の子はもう一人で考えることのできる年齢だし、「死んだらおしまい」なのは事実。彼らにとって、大人は救いにはならない。あのカウンセラーはそれがわかっていたのかも。
いじめられっ子のホアン、優等生でクラスの人気者リン、不良な問題児イエ。おそらく普通の生活では決して交わらなかっただろう3人。
不穏なきっかけにより結ばれた即席の友情。その、細くもろい不確かなつながりをただ繋ぎ止めたいと思ったホアン。全てがわかってみると、ただただ彼の笑顔が切ない。
若い俳優たちがみずみずしく、等身大に好演している。幻想的で不吉なオープニング映像も素敵。イエの漢気にぐっときた。