先日書いたゴジラ記事の続きです。
今回は主に、「シン・ゴジラ」に対して思うところ(注目・期待・不安・怒り?)をつらつら書いていこうと思っています。
まずは予告編からご覧ください。
えーとちなみに、わたしがおすすめなのはこっちの方。
この予告を見る限り、ゴジラがある種の「脅威」として描かれていると感じます。”呉邇羅”の文字(庵野さんこういうの好きそう)もうかがえることだし、54年版ゴジラのリブートといった感じになるのでしょうか。いくつか酷似しているシーンも見受けられますしね。
特に以下は昼と夜という違いはあれど、構図やアングルがよく似ている。
「シン・ゴジラ」予告編。0:14辺り。ロケ地は鎌倉だそうです。横須賀線を北上している模様。
54年版ゴジラ。場所は品川駅周辺。
他にもゴジラの足で踏みつけられる崖沿いの民家は、54年版ゴジラ前半の大戸島襲撃みたいだし。
大戸島のゴジラ襲撃は「(戦争で)最初に犠牲になるのはいつも一井の市民である」とうことを表わしているのだろうとわたしは思ったのだけれど、シンゴジではどういった意味合いが込められているのか?
災害の暗喩としてのゴジラ?
54年版ではゴジラ襲撃から連想されたものが戦争や空襲であったのだけれど、今作はもちろん震災、とりわけ東日本大震災を意識しているとしか思えないですね。
こんな画見せられちゃうと、どうしたって震災を彷彿とさせられちゃうよね。
九州で大地震が起きたばかりなので、このシーンは胸が痛む人も大かろう。大量のがれきと化した家々を前に佇む長谷川博己の後ろ姿には無力感と絶望感が漂う。
そう考えると、シンゴジは災害や地震の暗喩なのかなとも思う。ただ、やはり気になるのはゴジラの見た目。ごつごつとした黒い皮膚の間はただれたように赤い、なんとも禍々しい様相。
これを見て思い出すのはもちろん、デスゴジ(俗に言うバーニングゴジラね)。
「シューシュー」と音が聞こえてきそうなくらい燃えたぎってます。
「VSデストロイア」のゴジラは体内にある炉心(核エネルギー)が暴走し、ゴジラそのものが核化しているという設定。核実験の被害者でもあるゴジラが核兵器そのものになるという皮肉...。ラストには東京に放射能をまき散らしながら「核の脅威と人間の愚かさ」を体現して「メルトダウン」=消滅していくその姿に、神々しささえ感じたものです。
となると、シンゴジの赤い姿がデスゴジと同じく核エネルギーの異常によるものならば、「原発」の暗喩とも考えられますね~。
54年版ゴジラの悲壮感と、「VSデストロイア」のメッセージ性を兼ねそなえたような、そんなストーリーになっていくのかなぁ?と予想しております。
不安に思っていることあれこれ
脚本・総監督が庵野秀明と聞いて、「おお!」と思った方と「えー⁉︎」と思った方がいらっしゃったかと思います。わたしはね、後者でした(笑)。
「エヴァンゲリオン」はファンが多い作品だし、これがあったからこそ生まれた映画やアニメもたくさんあると思うんですが、わたしはそこまで思い入れがないんですよねー。テレビアニメ版を深夜帯の再放送と友人からビデオ借りてみたことがある程度で、感想も可もなく不可もなく...といったところでして(そもそもごつごつしたメカっぽいロボの方がわたしは好みなので、エヴァンゲリオンはなよなよしていてあまり...とか言ってると絶対怒られる!!でも、10代で見ていたらまた印象は違っていたかもしれないな)。
ご本人も、最近はうつ?とか自殺願望?だとか、なんだかお騒がせなイメージが強くて、「うーん、大丈夫?」と思ったのが正直なところ...。
そういう精神面がゴジラにどういう影響を与えているのか?が不安、というかつい気になってしまうというのはあります。
それから出演者の多さですよね。
チラシ裏はこんな状態。こんなんされたらもはや誰が出てるかなんてどうでもよくなる。それにしても伊藤姓が多いなー(どうでもいい感想)。
これだけの人たちが出ていて、話はまとまるのか?予告編にだって結構な大物がチラチラ映ってますし。うーん…。
個人的に涙ぐむ高橋一生くんがかわいいので、彼がどんな役どころなのか気になります。
イラついていることあれこれ
「イラついている」というか、やめて欲しいっていうか…。
まず、タイトル。
おいおいそこ否定したらおしまいじゃん!って感じなんですけど。
でもね、だってね、
シン・ゴジラですよ。
シン・ゴジラですよ!!!!!
(大事なことなので2回言いました。)
「シン」の意味が新なのか神なのか真なのかとかどーでもいいです。
とりあえず、どの意味でも超ダサいです。ただの「ゴジラ」でいーじゃん!
もし続編作られたら「シン・ゴジラ改」とかにするんですかね。…なにがなにやらですな。
あと、キャッチコピーの、「現実対虚構」ね。
それを「ニッポン対ゴジラ」と読ませるっていうね。…ダサくない?ねぇ、ダサいよね??
なんか、本当イライラとします。虚構とか言わなくていーじゃん。そのまま日本対ゴジラって書けよ。かっこつけてんじゃねーよ、逆にかっこ悪いわ!
庵野さんのこういうところが本当に苦手(笑)…って考えたの違う人だったらメンゴ。
それでもやっぱり楽しみなのであります!
いろいろ思うところは多々あるとはいえ、この今、あえてゴジラをやろうとする心意気は賞賛されてしかるべきだと思います。酷評炎上覚悟の上で挑んだであろう、スタッフの方々のプレッシャーは相当なものだったろうし、きっと出演者の方々も…。
石原さとみ、こわくて辛かった…『ゴジラ』撮影終了を報告 - シネマトゥデイ
こういうの読むとなんだかこっちが泣いちゃいそう。
作り手たちの熱い思いは理解できますし、予告編の映像からもその情熱はひしひしと感じられます。
川越しにゴジラと対峙する戦車、夕暮れ時の逆光。ほれぼれするほどきれいな画です。
これ絵ハガキにしたい。
また、川岸に並ぶ戦車のなんともバブリーなこと。隊列を組んで飛んでるヘリコプターの撮り方とかもセンスあるし(特に横滑り!!)、対自衛隊に関しては相当気合入ってますね。
ゴジラにどかどか砲撃してるけど、当たってるのは足元で、当のゴジラはダメージなく若干にやけ気味というところもね、その巨大さを見せつけるには実にうまい演出だと思います。
この辺りは監督の樋口正嗣さんの手腕なのでしょうか?
平成ガメラもレギオンしか観てないんでね、これを機にチェックしておこうかな。巨人は興味がないので今のところ観る気はない。
そんなわけで、予告編を観るたびに否が応でも上がる期待値。実際の本編を観ないと評価できないのは当然なんですけど、予告編の段階だと「こりゃもしかしたら大傑作かもしれんぞ…!」とこちらの胸も熱くたぎってしまうのです。
手が小さすぎるとか、尻尾が長すぎるだとか、動きがのろすぎるとか、ゴジラの造形にも不満はあるのですが、やはり、キング・オブ・ジャパニーズカイジュー、ゴジラの復活は大いに楽しみなのでありました。
あ、そういえば最近新しい予告を観たのですが、熱線を吐く直前っぽいゴジラが出てましたね。色は赤紫のように見えたのですが…。どんな演出で、どんなシーンで吐かれるのか⁉︎要注目です。