あらすじ
警視庁特殊犯罪対策課の当麻(戸田恵梨香)と瀬文(加瀬亮)は死闘の末、クローンニノマエ(神木隆之介)を倒す。しかし、その裏ですでに「シンプルプラン」と呼ばれるスペックホルダー抹殺計画が着々と進められていた。自身も左手にスペックを持つ当麻は、スペックホルダーとしての自分と本来の自分との間で葛藤しながらも、瀬文とともに強大な敵に立ち向かっていく。
ドラマ版は結構好きで、わたしとしては珍しく最初から最後まで見た連続ドラマだったのです。
ただね、これの前の劇場版(天)だかスペシャルドラマだかでニノマエのクローンが出てきたところで一気に気持ちが冷めて、というか当麻がスペックホルダーだとなった時から気持ちは離れていたのかもしれないけれど、まぁそんなわけで、結に関してはもはや映画館に行く気力もなく、レンタルをするのも億劫というほどの冷め具合だったわけです。評価もイマイチっぽかったし。そのうちテレビでやるだろうから待つか、とね。
ということでさほど期待せず、そこそこ楽しみにしていたテレビ放送。
観終わった直後の感想としては、
「そっちか…(唖然)」
なぜかふと、漫画の「南国少年パプワくん」を思い出しました。
以下ネタバレ。あんまり褒めてないです。
ダメなところあれこれ
地球の意思が〜とか、先人類が〜とかに話が行ったこと自体に文句は無いです(好みではないけど)。観客置いてけぼりの超展開、ほぼ三池崇史の「妖怪大戦争」(あれも神木くん出てたな)なラストバトル、最後の最後にいかなり出てくる「アサクラ」…も百歩譲って許容します。
まぁ、極端なことを言ってしまえば、どんな話を作ろうと制作する側の自由だし、それについてどうこう言うつもりもない。
だから物語以外のところでわたしが合わなかった(というかムカついた)部分について一通り書いておきます。
①回想シーンがくどい
一番酷いと感じたのは前編の野々村係長(竜雷太)が死亡した後の霊安室でのシーン。
ひたすら長〜い回想シーンが続くんだけど、必要性を全く感じないし、尺稼ぎか?と思うほど。やっと終わったかなーと思ったら後から雅ちゃん(有村架純)が登場してむせび泣き、からの〜再び回想シーン…って、てめぇらいい加減にしろっ(笑)!
わたし、こういう無駄な回想シーン、大嫌いなの。最終回のドラマとかでもよくありがちだけど、これ本当になんとかなんないですかね。
②台詞がダサい。
基本的にダサい台詞がウリ、みたいなところはあるのでしょうが(そもそもスペックホルダーって言い方がすでにダサいし)。ウィルスを持って子どもスペックホルダーの部屋にやってきた湯田(遠藤憲一)が「みんなの大好きなサンタさんだよ〜」とかね、寒気がするレベル。潤(大島優子)が人間を非難する台詞(人間は欲ばかりだの、差別するだの…中身はうろ覚えです、スミマセン)なんて、もやは吐き気級ですよ。しかもしばらくしてからセカイ(向井理)も似たような文言で言うもんだから、「あーそれ、さっき聞いたから」みたいな気分になってイライラ。
あー、あとね、エンドクレジットの「瀬
かいはひとつではない」も究極にダサい!ダサすぎる!
③なんかごちゃごちゃしてる
前編の研究室での銃撃戦しかり、後編クライマックスの電波塔での戦闘しかり、なんかわちゃわちゃやってんなー
ってかんじ。壮大な話のはずなのになんかスケール感がない。
テレビで見たからですか?
④神木くんの出番が少ない(泣)
これはかなり重要だぞ(笑)!
けなしてばかりでもあれなので、よかったところもいくつか。
①出演者がみんな楽しそう
特に吉川役の北村一輝と湯田にあやつられるバナナ先生の渡辺いっけいの演技は見事というほかない(笑)。
ただね、北大路欣也様に関しては扱いが失礼ですよ。昨今の北大路頼みは目に余ります…。貫禄欲しい時はとりあえず出しとけ、みたいなね。あんまり仕事断らない人なの?優しすぎるの?
②冴え渡る(?)ギャグの数々
吉川の蘇生。と彼の取り巻き。瀬文さんの根性。
③当麻と瀬文の関係性
色恋沙汰にしなかったのは本当によかった。パラレルワールドで恋人同士にすることも出来たのにそうはしなかったところは好感が持てました。
そんなわけで、ドラマのファンからは酷評の完結劇場版。多分またテレビでやってももう観ることはないだろう…。
イライラ★★★
ムカムカ★★★
ヨロコビ☆
総合★★(2.0)
作品情報
- 監督 堤幸彦
- 脚本 西荻弓絵
- 音楽 渋谷慶一郎、ガブリエル・ロベルト
- 製作年 2013年
- 製作国 日本
- 出演 戸田恵梨香、加瀬亮、向井理、大島優子